NEW 2025.06.27
- ストレッチ
- 運動
筋肉と健康(死亡、認知症との関連)

日頃の運動不足による筋力低下を実感している方も多いのではないでしょうか。
筋肉量が減ることにより筋力または身体機能が低下した状態はサルコペニア(図1)と呼ばれます。

サルコペニアは、筋肉量の低下と握力低下または歩行速度の低下により診断されます。近年、このサルコペニアは様々な健康障害と関連することが分かってきており、注目を集めています。
2012年の久山町健診では、65歳以上の住民約1,400人においてサルコペニアの調査(筋肉量、握力および歩行速度の測定)を行った結果、サルコペニアを有している人の頻度は約7%でした。さらに、その後の追跡調査の成績から、サルコペニアのある方はない方と比べ死亡リスクは約2倍高いことが明らかになっています。(図2)


握力は全身の筋力を反映しますので、中年期から高齢期にかけて全身の筋力低下を防ぐことは、認知症を予防し、元気で健康な身体を保つ上で大切であると考えられます。
それでは、サルコペニアを防ぐにはどうしたらよいでしょうか。久山町の調査によると、運動習慣のない方やエネルギー摂取量が少ない方では、サルコペニアを有する割合が高いことが明らかになっています。そのため、タンパク質を多く含むバランスのよい食事をしっかりととり、身体を動かす習慣を身につけることで、サルコペニアの予防につながります。