NEW 2025.09.30
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食物繊維摂取と2型糖尿病の関係

食物繊維摂取と2型糖尿病の関係

「食物繊維はからだによい」というお話はよく耳にされているのではないでしょうか。食物繊維の多い食品といえば、かぼちゃ・ブロッコリー・モロヘイヤなどの緑黄色野菜や、ゴボウ・さつまいも・たけのこ・納豆・おから・ひじき・切千大根などが挙げられます。

  1988年の久山町健診を受診された40〜79歳の約1,900名を14年間追跡して、食物繊維の摂取量と糖尿病発症について検討した結果、食物繊維の摂取量が増加するほど糖尿病発症のリスクは低くなっていることが明らかになりました(図1)。食物繊維を摂取量別に5つのグループに分けた時、食物繊維をよく摂取している者は、摂取が少ない者と比較して糖尿病の発症リスクは50%低くなっていました。

 食物繊維は胃から腸への食物の移動時間を遅らせて糖質の吸収を穏やかにします。また、食物繊維をエサにして腸内細菌が生み出す短鎖脂肪酸は、食後の血糖値の急上昇を抑える働きがあります。このような点が、食物繊維をよく摂取することで糖尿病の発症を防ぐ理由と考えられます。 

食物繊維が多い食品を使った料理の一品の例を紹介しましょう(図2)。 

 また、食事をするときは食物繊維の多い野菜から食べる「ベジファースト」を心がけるようにすれば、食後の血糖値を抑える効果がより期待できます。食物繊維の多い食品や料理をしっかり摂取することは、皆さまの中年期からの健康管理におすすめです。

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